キヴァッソ Chivasso

ピエモンテ州トリノ県にある都市で、トリノの北東約25kmに位置する。
【アクセス】
列車で、トリノからミラノに向かって30分ほど、ミラノからは1時間半ほどのところにある街で、列車の乗り換え駅となっています。北からのオルコ川がポー川に合流する地点に発達した街で、交通の要所として発達してきました。
駅は街の北にあり、街はポー川に沿って北側に開けています。小さな街ですから、歩いて回ることができます。なお街の中心部には聖堂は三か所のみです。

【歴史】
843年の史料には4世紀のローマ帝国時代にクラヴァシウム(Clavasium)と呼ばれていたことが出ています。
その後、モンフェラート侯が12世紀末に築城していますが、現在では城の一部の八角形の塔が大聖堂前に残っているだけです。15世紀にはサヴォイア家の所領となっています。
また、福者アンジェロ・カルレッティ(Beato Angelo Carletti) の生地です。1411年生まれのアンジェロはボローニャ大学で法学を学んだ後、いったん宮廷に奉仕しますが、23歳で一切を放棄し聖職者となっています。
フランチェスコ会の聖職者となって、1480年にはオスマントルコがオーストリアに侵攻した際には、ローマ法王より十字軍の提唱に派遣されています。1495年にクーネオ(Cuneo)で死去しています。街の中心地に像があります。
1. Duomo 大聖堂 (聖母被昇天聖堂:Santa Maria Assunta)

駅前からローマ通り (Via Roma)を南に向かい、ポポロ広場 (Piazza del Popolo)を通って、さらに進むと街一番の繁華街のトリノ通り (Via Torino)に突き当たります。
右折すると高い時計台が見えてきます。駅からは500mほど、トリノ通りに右折して150mほどです。
1415年にゴティック様式で建設されています。聖堂前の広場から聖堂全体を見渡すことができます。

右側廊にある、「キリストの哀悼」の作者、ディフェンデンテ・フェラーリ(Defendente Ferrari 1540年死去)は、キヴァッソ生まれの画家で、アヴィリアーナ(Avigliana)の聖ミケーレ聖堂 (Sacra San Michele)にも作品があります(リンクをクリックすると新しいタブで開きます)。
2. Santa Maria degli Angeli サンタマリア・デリ・アンジェリ聖堂

1584年に建設された聖堂ですが、1737年にキヴァッソ出身のガローネ(Paolo Lorenzo Garrone)とヴィットーネ(Bernardo Vittone)により改築されています。右手には鐘楼が見えています。
入口の左手、片蓋柱のあいだにアルファ(α)が右手にはオメガ(Ω)が彫られ、上層階には天使がフレスコ画で描かれています。

聖堂内の内陣には、18世紀作成の木製の「聖母被昇天」の像が飾られています。その他、彩色された十字架や、聖ヴィンチェンツオ・フェッレリと福者アンジェロ・カルレッティの画があります。
内部の写真 (GoogleMap)
https://maps.app.goo.gl/PwqT2eJXhqyQ44wA6
3. Santi Giovanni Battista e Marta 洗礼者聖ヨハネと聖マルタ聖堂

ドゥオーモ前のトリノ通り(Via Torino)をドゥオーモから100mほど東に向かうと左手にあります。
ドゥオーモに向かって右手がこの洗礼者聖ヨハネと聖マルタ聖堂で、左手がサンタマリア・デリ・アンジェリ聖堂です。
狭い通りに面しており、聖堂の前には広場がありません。小さな聖堂です。