アヴィリアーナ Avigliana

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アヴィリアーナより見た聖ミケーレ聖堂
アヴィリアーナより見た聖ミケーレ聖堂

 アヴィリアーナ (Avigliana)は、ピエモンテ州トリノ県 (Città metropolitana di Torino)にある町。

 

【概 要】

 トリノから列車で西に向かい30分ほどで、トリノから5番目の駅の、アヴィリアーナに到着します。

 

 その次の駅がサンタンブロージョ (Sant'Ambrogio)で、さらに次の駅がコンドーヴェ・サンタンジェロ (Condove Sant'Angelo)です。この二つの駅間の南側 (列車の進行左側)の山上に、聖ミケーレ聖堂 (Sacra San Michele)が見えてきます。

 

  

 小さな町ですが、トリノからも近く、駅から歩いていける距離に大小二つのアヴィリアーナ湖 (グランデ・ディ・アヴィリアーナ湖、ピッコロ・ディ・アヴィリアーナ湖)があり、風光明媚な避暑地として人気のある所です。

  

 夏の間は、この町から曜日限定で聖ミケーレ聖堂に行くバスが運行されます。バスの運行時期は毎年異なりますし、一日の本数も少なく停留所の表示もありませんので、事前に運行日を確認したうえで、地元の人に確認することをお勧めします。

聖ミケーレ聖堂から見たサンタンブロージョの町。この先がアヴィリアーナの町
聖ミケーレ聖堂から見たサンタンブロージョの町。この先がアヴィリアーナの町

  

 山頂の停留所まで40分ほどです。なお、聖ミケーレ聖堂の開門時間の確認も重要です。

 

 また、聖ミケーレ聖堂まで町中を過ぎて歩いていくこともできますが、歩く場合には、サンタンブロージョ (Sant'Ambrogio)で下車し、駅から南下し、聖ヨハネ聖堂 (San Giovanni Vincenzo)から聖ロッコ聖堂 (San Rocco)経由で山に入り、聖ミケーレ聖堂まで山道を登って行くことができます。

 1時間半ほどかかります。

 

1. Sacra San Michele 聖ミケーレ聖堂

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 962mの高さのピルキリアーモ山 (Monte Pirchiriamo)の頂上に建設された聖堂です。

 

 かつて、大天使ミケーレが人間の前にその姿を現した場所が何箇所か記録されていますが、その一つが、この聖ミケーレ聖堂です。

 

 一番初めに人の前に現れたのは492年で、その場所はプーリア (Puglia)州のガルガーノ (Gargano)にある聖アンジェロ山 (Monte Sant'Angelo)でした。

 

 6世紀末に、聖グレゴリウス1世がペストの終焉を祈った際に、ローマのサンタンジェロ城の上で剣を鞘に納める聖ミケーレを見たとの伝承があります。

 

 また、フランスでは706年から708年の間に3回オヴェール (Aubert Avranches)が夢に見て聖堂を建設するように指示された場所に建設したのが、モンサンミシェル (Mont Saint Michel)です。

 

 そして同じようにイングランドにはセントマイケルズマウント (Saint Michael's Mount)があります。

 9月29日は聖ミケーレの祝祭日です。

 

 山頂の駐車場から10分ほどなだらかな山道を登って行くと聖堂が見えてきます。多くの信者の他、観光客も訪れる聖地です。

 

 なお、聖堂が開門している時間は季節により異なり、曜日によっても細かく決められていますので、事前に確認して訪問することが大切です。

 

 12世紀(一説に10世紀)から13世紀にかけて建設されており、60名ほどの修道僧が務めていたとされています。

 

 入口で入場料4ユーロを払います。

 

 

 聖堂内に入ると最初に見えるのが、非常に高く続く階段で、脇には岩が露出しています。岩山の上に、覆いかぶさるように石を積み上げて聖堂を建設したことが良く分かります。

  

 

 昔、修道僧の遺骸を葬った場所だったことから「死者の階段」と呼ばれるようになっています。死者のフレスコ画 (下の写真の3番目)を見ることができます。

 

 なお、現在では大きな聖堂になっていますが、聖堂の基礎部分には修道僧が岩をくりぬいて礼拝所を作っていたことも見られ、まさに精霊の宿る場所といった趣です。

 

 階段を登り切ってから、聖堂内に入ると、予想以上の広さがあり、三廊式のバシリカ様式になっています。

 

 コリント式の束ね柱が天井を支え、中央祭壇には右手にクリストフォロスの、左手に聖ミケーレのフレスコ画が飾られています。

 

 

 数か所に多面祭壇画やフレスコ画を見ることができます。

 

 中央に聖母子、左手に聖ミケーレ、右手に聖人を描いたディフェンデンテ・フェラーリ (Defendente Ferrari)1507年作の板絵の三面祭壇画があります。

 また、聖母子の両脇に聖ルチアと聖アントニオが描かれた三面祭壇画の上には聖ミケーレが竜を退治しているフレスコ画があります。

 

 この祭壇画の右手に聖大ヤコブを奉納者とともに追加して描いたことから、四面画となってしまい、左手に壁がないために、そこにあった柱に聖ロッコを描いて五面祭壇画としている特徴のある祭壇画を見ることができます。

 その他聖ミケーレ聖堂の維持に貢献したサヴォイア家の石棺が並んでいます。

 

 聖堂から外に出ると眼下にサンタンブロージョの町やコンドーヴェ・サンタンジェロ (Condove Sant'Angelo)の町が見え、天気の良い時には遠く、西にアルプス山系が雪をかぶって聳えているのを望むことができます。

 

2. Chiesa dei Santi Giovanni e Pietro 聖ジョヴァンニと聖ピエトロ聖堂

 アヴィリアーナの駅から南にアヴィリアーノ湖に向かうと、町の中央にある古い聖堂です。

 

 聖堂正面の上には聖ジョヴァンニと聖ピエトロの立像が建ち、入口上のティンパヌムには聖母子のフレスコ画が見えます。中央上の丸窓を挟み鋭角の二等辺三角形がかたどるピエモンテ独特の飾りつけがある聖堂です。右手後ろには鐘楼があります。

 

 聖堂内は単廊式です。

 

 1511年制作の「キリスト降誕」はディフェンデンテ・フェラーリ (Defendente Ferrari )の作品です。

 

 

WIKI di Comuni-Italiani.it

「Avigliana/Chiesa dei Santi Giovanni e Pietro」 (http://rete.comuni-italiani.it/wiki/Avigliana/Chiesa_dei_Santi_Giovanni_e_Pietro)

 こちら↑に内部の写真もあります。