ボローニャ Bologna_2

14. San Procolo 聖プロコロ聖堂

 

 町の中心にある大広場 (Piazza Maggiore)から、マッシモ・ダッツェリオ通り (Via Massimo D'Azeglio)を南に向かい、300m程進むと左手に見えてきます。

 

 聖プロコロはローマ帝国皇帝ディオクレティアヌスにより303年に殉教した戦士です。

 

 ベネディクト派により11世紀末に建設された聖堂で、巡礼者の宿を提供していましたが、13世紀末に、修道女により捨て子の救済病院の役割をはじめ、現在でも回廊部分は病院になっています。

 

 14世紀以降数度にわたり改修されてきており、現在の大きな回廊は16世紀以降に追加されています。

 

 後陣の左側に鐘楼があります。

 ロマネスク様式の聖堂で、三カ所に扉口がありますが、中央の扉口の上には聖母子と二聖人が描かれ、上には丸窓があります。

Chiesa di San Procolo 内部 (Wikimedia Commonsより)
Chiesa di San Procolo 内部 (Wikimedia Commonsより)

 聖堂内は三廊式で、主祭壇には聖プロコロの殉教が掲げられています。18世紀の作品です。

 

 左右側廊に礼拝堂が並んでいますが、左側廊の最初の礼拝堂には聖プロコロの聖遺物が祀られています。

 

 なお、ミケランジェロが制作した聖プロコロの大理石像は聖ドメニコ聖堂 (San Domenico)内で見ることができます。

 

 

Bologna Welcome (英語)「CHIESA DI SAN PROCOLO」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/church-of-san-procolo

15. San Salvatore 聖サルバトーレ聖堂

 

 町の中心にある大広場 (Piazza Maggiore)から、聖ペテローニオ聖堂 (San Petronio)の前を西に向かい、11月4日通り (Via IV Novembre)を進むと左手に見えてきます。

 この道をそのまま進むと聖フランチェスコ聖堂 (San Francesco)に出ます。

 

 聖堂の前には広場があり、聖堂全体を見渡すことができます。

 

 正面は二層に分かれ、両脇にコリント式柱頭飾りの片蓋柱が上層階まで伸び、切妻式屋根を支えており、上層に聖マタイと聖マルコ、下層に聖ルカと聖ヨハネの福音書記者の像が壁龕に収まっています。

 

 屋根の中央にはキリストと両脇に二体の聖人の銅像が載っています。

 

 1149年に建設され、1605年に改築されています。鐘楼は16世紀の建造です。   

 

 

 聖堂の正面はトデスキーニ (Todeschini)の設計で、中央には一カ所扉口があり、上には天使が腰かけて来訪者を迎えています。

 聖堂内は単廊式です。

 中央主祭壇奥のアプシスにはキリストの絵が掲げられ、両脇にはオルガンがあります。

 主祭壇の右側にはヴィターレ (Vitale da Bologna)が13世紀に制作した衝立式祭壇画があり、聖母子と聖人が描かれています。

Innocenzo da Imola, Crocifissione e santi
Innocenzo da Imola, Crocifissione e santi

 白のコリント式柱頭飾りのある円柱が並ぶ清楚な聖堂で、両側には四カ所の礼拝堂が並んでいます。

 

 

 左側壁の三番目の礼拝堂にはインノチェント (Innocenzo da Imola)の16世紀の作品、キリストの磔刑と四聖人が見られます。

 そのほか右側壁の二番目の礼拝堂にはキリストの昇天の絵がかけられています。

 

 

Tomba del Guercino (Wikimedia Commonsより)
Tomba del Guercino (Wikimedia Commonsより)

 ボローニャ派の画家のグエルチーノ (通称=Il Guercino、本名=Giovanni Francesco Barbieri)の墓があります。

 

 

 聖堂は通常閉鎖されており、聖堂の中が見られる機会はめったにありません。

 

 

Bologna Welcome (英語)「CHIESA DI SS. SALVATORE」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/church-of-ss-salvatore

 

16. Santa Cecilia 聖チェチリア聖堂

 

 町の中央広場 (Piazza Maggiore)の北側からリッツォーリ通り (Via Rizzori)を東に向かい、二本の塔 (Le Due Torri)に出て、  北東に向かうザンボーニ通り (Via Zamboni)を進むと右側に聖大ジャコモ聖堂 (San Giacomo Maggiore)が見えてきます。

 聖チェチリア聖堂はその奥に隣接しています。

 

 なお、ザンボーニ通りは聖大ジャコモ聖堂の左側面からポルティコが車道から一段高くなっているのが特徴です。日が差さず、薄暗いポルティコを進むと聖チェチリア聖堂の扉口は一カ所だけなので、気付かずに通り過ぎてしまいがちです。

 

 なお、ジョゼッペ・ベルディ広場 (Piazza Giuseppe Verdi)まで出たら、振り返ると鐘楼が見えますので、行き過ぎたことが分かります。

 

 14世紀初めに建設されましたが、15世紀半ばから16世紀初頭までボローニャの支配者であったベンティヴォーリオ (Giovanni II Bentivoglio)の時代にボローニャの画家たちにより、10面に渡る聖チェチリアの生涯を表すフレスコ画が描かれました。

 

 

Oratorio di Santa Cecilia 内部 (Wikimedia Commonsより)
Oratorio di Santa Cecilia 内部 (Wikimedia Commonsより)

 聖堂の内部は絵画館のように周囲はフレスコ画で埋められています。

 

 フランシア (Francesco Francia)作、聖チェチリアと聖ヴァレリアーノ (Valeriano)の結婚、と聖チェチリアの埋葬、コスタ (Lorenzo Costa)作、聖ウルヴァノが聖ヴァレリアーノを改宗、と聖チェチリアの貧者への施し、など彩色鮮やかなフレスコ画が見られます。

 

 内部は、写真撮影禁止となっています。

 

 

 

Bologna Welcome (英語)「ORATORIO DI SANTA CECILIA」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/oratory-of-santa-cecilia/

 

17. Santa Maria dei Servi サンタマリア・デイ・セルヴィ聖堂

 

 町の中心にある、二本の斜塔 (Le Due Torri)の広場 (Piazza di Porta Ravegnana)からマッジョーレ通り (Strada Maggiore)で東に向かい500mほど進むと右側にあります。

 聖堂の前には回廊のようにポルティコに囲まれた広場があります。広場の長さは40mを超え、聖堂は100mを超える長い聖堂です。

 

 中央の扉口の上には丸窓があります。煉瓦積みで化粧板を止める数多くの穴が見えています。

 左側面は一段高いポルティコになっており、アーチ状にフレスコ画が描かれていたようですが、剥落しており内容は判別できません。

 

 

 1393年に建設されており、15世紀から16世紀に拡張されて現在の長さになっています。

 

 聖堂は西面しており、前には五連式アーチの柱廊があることで、ゴティック様式の聖堂にもかかわらず、初期キリスト教時代の聖堂建築を彷彿とさせる造りになっています。

Basilica di Santa Maria dei Servi 内部 (Wikimedia Commonsより)
Basilica di Santa Maria dei Servi 内部 (Wikimedia Commonsより)

 聖堂内は三廊式で、中央主祭壇にはキリストが聖母と洗礼者聖ヨハネの中央に立ち、脇には聖ピエトロと聖ペテロ像の彫像が置かれています。

La Maestà di Bottega di Cimabue (Wikimedia Commonsより)
La Maestà di Bottega di Cimabue (Wikimedia Commonsより)

 内陣には馬蹄形に聖歌隊席がめぐらされ、奥の周回路の正面には16世紀制作のキリストの磔刑像、右に聖グレゴリオのミサでの奇跡、左にはチマブーエ (Cimabue)作、玉座の聖母子と大天使の衝立が見られます。

 

 

 

 右側廊の最初の礼拝堂にはキリストの神殿奉献が、7番目にはボローニャ派のダルマシオ (Lippo di Dalmasio)14世紀作、「聖カテリーナの神秘の結婚」の衝立がありますが、その他にも聖母子と聖コスマと聖ダミアーノ、のフレスコ画があります。

 

 なお、聖堂の左側のマッジョーレ通り (Strada Maggiore)の対面には市立バルゲリーニ (Davia Bargellini)博物館があります。入り口の両脇には柱を支える大きな男性像がある目立つ建物で、宗教画を含む絵画のほか、陶磁器から産業製品まで幅広く収集されたコンパクトな博物館です。

 

 

Musica ai Servi (聖堂内コンサートのサイト)

http://www.musicaiservi.it/web/galleria/

ギャラリーの写真:教会内でコンサートを開催

 

Bologna Welcome (英語)「CHIESA DI SANTA MARIA DEI SERVI」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/church-of-santa-maria-dei-servi/

YouTube「Basilica di Santa maria dei Servi」1分21秒
軽快な音楽に乗せ、内部を紹介。

18. Santa Maria (Madonna) di Galliera e di Filippo Neri マドンナ・ディ・ガリエラと聖フィリッポ・ネリ聖堂

 

 ボローニャ駅前のXXセッテンブレ広場 (Piazza XX Settembre)の東側から南に向かうインディペンデンツィア通り (Via dell'Indipendenza)を町の中心部に向かい、左の先にドゥオーモが見えたら手前で細いマンツォーニ通り (Via Manzoni)に右折すると右側に見えてきます。

 

 聖堂の前には広場がなく、道も狭いため、聖堂は見上げるしかありません。

 1491年に建築されており、正面は三層に分かれています。

 

 最上層は煉瓦積みのままで、幾何学模様で飾られています。

 扉口の上のティンパヌムには聖母戴冠の浮彫があり、壁面には多くの聖人の浮彫が並んでいます。

 

 聖堂内は単廊式です。

 中央主祭壇には聖母子画をとり囲む天使の絵があり、アプシスも天井も華やかなフレスコ画で覆われています。18世紀のバロック様式です。

 左右壁には礼拝堂が並び、右側の三番目の礼拝堂は聖母と聖フランシスコ、左側の二番目はアルバーニ(Francesco Albani )1632年作、キリストと聖母と聖ジョゼッペ(Gesu tra la Madonna e San Giuseppe offer al Padre Eterno la futura)の礼拝堂です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Bologna Welcome (英語)「ORATORIO SAN FILIPPO NERI」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/oratory-san-filippo-neri

19. Santa Maria Maddalena サンタマリア・マッダレーナ聖堂

 

 町の中心のマッジョーレ広場 (Piazza Maggiore)からエンツォ王宮 (Palazzo Re Enzo)北側のリッツォーリ通り (Via Rizzori)を東に向かい、二本の塔 (Le Due Torri)から北東に向かうザンボーニ通り (Via Zamboni)を進みます。

 ザンボーニ通りは途中からサン・ヴィターレ通り (Via San Vitale)に名前が変わりますが、変わる直前の三叉路を左側の細い道(ザンボーニ通り)へ入ります。ザンボーニ通りは、100mほどでまた広い道になります。

 

 右側に聖大ジャコモ聖堂 (San Giacomo Maggiore)があります。次にボローニャ大学 (Universita di Bologna)を過ぎ、左側にヴィットリオ・プントーニ広場 (Piazza Vittorio Puntoni)があり、聖堂はその先の右側にあります。

 

 なお、ベッレ・アルティ通り (Via delle Belle Arti)に左折すると国立美術館 (Pinacoteca Nazionale)があります。

 

 11世紀に存在していた聖堂を16世紀に改築しており、その際に聖堂前の三連式アーチの柱廊が追加されています。

 

 聖堂内は単廊式の小さな聖堂で、ボローニャ派のダルマシオ (Lippo di Dalmasio)作とされる、聖母画がかけられています。

20. Santa Maria Maggiore サンタマリア・マッジョーレ聖堂

 

 ボローニャ駅前のXXセッテンブレ広場 (Piazza XX Settembre)の東側から南に向かうインディペンデンツィア通り (Via dell'Indipendenza)を町の中心部に向かい、ヴォルツゥーノ通り (Via Volturno)に右折し、ガリエラ通り (Via Galliera)に突き当たって右手の対面にあります。

 

 6世紀に建設された古い聖堂です。1187年に再建され1464年に拡大されています。

 

 聖堂の正面は東面しており、前には三連式の柱廊があります。左側に鐘楼があります。

 

 2012年5月に発生した大地震で罹災し、2018年現在、修復中で外面は工事用の布で覆われていますし、聖堂の中にも入れません。

 

 掲示されている写真によると、聖堂内は三廊式で、両側廊に礼拝堂が並んでおり、ドームの四隅には福音書記者が描かれているようです。

 

公式Webサイト「BASILICA PRIORALE E PARROCCHIALE DI SANTA MARIA MAGGIORE

2018年進行中の修復に関するビデオ (スライドショー)

http://www.santamariamaggiore.bologna.it/sites/default/files/audio/VIDEOSMM_2018.wmv

「右クリックでファイル保存」し、ローカルで再生してください。

 

 

Bologna Welcome (英語)「COLLEGIATA DI SANTA MARIA MAGGIORE」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/collegiata-di-santa-maria-maggiore/

 

YouTube「Santa Maria Maggiore di Bologna」2分03秒
伊語で字幕無し(残念)。画像のみお楽しみください。

21. Santa Maria della Vita サンタマリア・デラ・ヴィタ聖堂

 

 町の中心の大広場 (Piazza Maggiore)から、東に向かい、細いクラヴァトゥレ道り (Via Clavature)に入ると直ぐ左側に見えてきます。入口は10段ほどの階段の上に扉口が一つある小さな聖堂で、人通りが多い所ですから通り過ぎないように注意が必要です。見上げると扉口の脇の壁龕に聖職者の立像がありますので、分かります。

 

 13世紀半ばに建設された礼拝堂でしたが、17世紀末に再建され、18世紀末になってドームが載せられたギリシャ十字形の聖堂です。

 正面の中央主祭壇には16世紀に作成された聖母子画が飾られており、聖母子には金の王冠が付けられています。

「哀悼」(Lamentation)の群像は圧巻

 

 主祭壇右側にある、「哀悼」(Lamentation)の群像は注目の作品です。

 

 ニッコロ・デラルカ (Niccolo dell'Arca)が1463年に作成した六体からなるテラコッタ製の群像で、制作当初は多色で彩色されていました。現在でも聖ヨハネや聖母に一部色彩が残っています。

 等身大の聖母と聖ヨハネが悲しむ中、地上に横たわるキリストの遺体に向かい、右手から衣をひるがえして駆け寄るマグダラのマリアの衣装のボリューム感は圧巻です。

 キリストの脇に跪くアリマタヤのヨセフ (Yosef di Arimatea)は正に今、キリストを十字架から降下させたかのように釘抜きを持っています。

 

 クリオペのマリア (Maria Cleopae)、サロメのマリア (Maria Salome)が表情豊かに並んでいます。この臨場感には正に圧倒されます。

 なお、最近ではこの「哀悼」の群像は別部屋になって、拝観料を払うようになっています。それだけ観光客が増えたのでしょう。 

 また、この群像とは別室に、14体のテラコッタ製の群像もあります。聖プロコロ (San Procolo)と聖ペトロニオ (San Petronio)が、更に聖フランチェスコと聖ドメニコの像が壁龕に対峙しています。

 

 

 

Bologna Welcome (英語)「CHIESA DI SANTA MARIA DELLA VITA」

https://www.bolognawelcome.com/en/home/discover/places/architecture-and-monuments/religious-places/chiesa-di-santa-maria-della-vita

YouTube動画「Bologna in particolare capitolo 11 Santa Maria della Vita il Compianto di Niccolò dell'Arca l'Oratorio, la farmacia」6分31秒
Foto di Nadia Modica

22. Santi Gregorio e Siro 聖グレゴリオと聖シロ聖堂

 

 町の中央広場 (Piazza Maggiore)の北側のネプチューンの広場 (Neptune square)から西に向かうウーゴ・バッシ通り (Via Ugo Bassi )を進み、ナザリオ・サウロ通り (Via Nazario Sauro)に右折すると右手にあります。聖堂の前はモンテグラッパ通り (Via Monte Grappa)です。

 

 もとは聖グレゴリオ聖堂でしたが、近隣の聖シロ聖堂を吸収して合名の聖堂になっています。

 16世紀に建設されましたが、18世紀の地震で崩壊し改築されています。一カ所の扉口の脇にイオニア式柱頭飾りのある片蓋柱が切り妻屋根を支える非常に簡素な作りの聖堂です。

 

 聖堂内は単廊式で、主祭壇の聖グレゴリオの奇蹟は16世紀の作品です。

 

Annibale Carracci, Battesimo di Cristo (Wikimedia Commonsより)
Annibale Carracci, Battesimo di Cristo (Wikimedia Commonsより)

 右側壁の二番目の礼拝堂には聖母被昇天、左側壁の四番目の礼拝堂には聖ジョルジョと竜、大天使ミカエルと悪魔はルドヴィコ・カラッチ (Ludovico Carracci)1601年の作です。

 

 アンニバーレ・カラッチ (Annibale Carracci)1585年作、「キリストの洗礼」は非常に華やかな作品です。

 

 

 聖堂の外観と内装で大きな差異を感じる聖堂です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Bologna Welcome (英語)「CHIESA DEI SANTI GREGORIO E SIRO」

https://www.bolognawelcome.com/home/scopri/luoghi/architettura-e-monumenti/edifici-religiosi/chiesa-dei-santi-gregorio-e-siro/

23. Santo Stefano 聖ステファノ聖堂

 

 町の中心部からリッツォーリ通り (Via Rizzori)を東に向かい、二本の塔 (Le Due Torri)から聖ステファノ通り (Via Santo Stefano)を進むと聖堂前の整然とした広場に出ます。

 

 ここにはミラノのアンブロージオ司教が392年にボローニャの殉教聖人ヴィターレ (San Vitale)とアグリコーラ (San Agricola)の聖遺物を奉献して建設した、小さな礼拝堂を起源とする4つの聖堂の集合体があります。

Chiesa del Santo Sepolcro
Chiesa del Santo Sepolcro

 5世紀半ばにはボローニャのペトローニオ司教がイェルサレムの聖墳墓聖堂を模倣した聖堂を建設したとされ、727年にロンゴバルド族がボローニャを占領した後、ここは信仰の中心地となりました。

 

 その後放置されていましたが、10世紀以降にベネディクト派により聖堂再建が行われ、より一層複雑な構造となっています。

Basilica di Santo Stefano 平面図 (Wikimedia Commonsより)
Basilica di Santo Stefano 平面図 (Wikimedia Commonsより)

 

Planimetria della Basilica di Santo Stefano a Bologna.  

 

1-3. Chiesa del Crocifisso.

2. Cripta.

4. Basilica del Sepolcro.

5. Basilica dei SS. Vitale e Agricola.

6. Cortile di Pilato.

7. Chiesa del Martyrium.

8. Il Chiostro.

9-10-11-12. Chiesa della Benda e Museo.

 現在の扉口部分は向かって一番右側の、聖十字架聖堂 (Chiesa del Crocifisso)で、扉口の左上の隅には15世紀に建設された説教壇が見えます。

 

 このように聖堂の外側に説教壇があるのはプラート (Prato)の大聖堂に見られます。

 ロマネスク様式の単廊式の聖堂です。

 一段高くなっている内陣の下に地下聖堂があり、そこから別の聖堂へと繋がっています。

 中央に見えるのは二層式で多角形の聖セポルクロ (Santo Sepolcro)聖堂で、ローマ帝国時代のイシス神殿 (Temple of Isis)の跡に11世紀になって建設されています。

 

 壁龕の下には聖ペトローニオの聖遺物が葬られています。

 

 隣接する聖三位聖堂 (Chiesa della Santa Trinita)では14世紀のシモーネ (Simone dei Cricifissi)作の「東方三王の礼拝」が見られます。

 

 中庭には8世紀に造られたと言われるピラトの水盤 (Bacino de Pilato)があります。

 左手奥にある、聖ヴィターレと聖アグリコラ (Chiesa dei Santi Vitale e Agricola)聖堂の内装は煉瓦のままで、床には6世紀のモザイク画が残り、雪花石膏の窓やコリント式の柱頭飾りのある柱など建設当時を良く伝えています。

 中央主祭壇の両脇に両聖人が収められていた石棺が置かれています。

 鐘楼は10世紀にベネディクト派により付け加えられたものです。

 

 

 なお併設された博物館 (Museo di Santo Stefano)では14世紀作製の三連祭壇画を見ることができます。

 

 非常に複雑な構造になっている聖堂ですが、それぞれの聖堂の構造に特徴がありますので、どの聖堂にいるのか判別するのは困難ではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Bologna Welcome (英語)「COMPLESSO DI SANTO STEFANO」

https://www.bolognawelcome.com/home/scopri/luoghi/architettura-e-monumenti/edifici-religiosi/complesso-di-santo-stefano/